この冬、道内のコンビニエンスストアで「中華まんじゅう」が売れている。いつもは秋から初冬にかけてが販売のピークと言われるが、例年にない寒さが続いているためか好調は持続、暖冬だった昨年と比べ各社とも軒並み売り上げがアップしている。中国製冷凍ギョーザ中毒事件のあおりで、横浜中華街などは中華まんの屋台が打撃を受けたと伝えられるが、寒い北国では無縁のようだ。
札幌市北区のローソンで昼食に肉まんを購入した同区の女性会社員(25)は「月に十回以上は食べる。小腹がすいた時や、一品おかずに加える時に便利」と中華まんの魅力を語る。今冬は、冷え込んだ朝に札幌市内の市電乗り場で、待ち時間に湯気の立つ中華まんをほおばる女性会社員の姿も。
コンビニ各社によると、中華まんは毎年新商品を投入するなど冬の看板商品だが、サンクスを展開するサークルKサンクス(東京)では特に今冬は道内の二百六店舗での販売が好調。売り上げは前年比一割増といい、「二月はいつもなら販売が落ち込んでくる時期なのに」と驚きを隠さない。
セブン-イレブン・ジャパン(同)も道内店舗の一月の売り上げは、前年比一-二割増。同社は「低温が続くと横ばいになる商品だったが、おでんよりも気軽に食べられ、ファストフード的な感覚が浸透してきた」と分析する。北海道ファミリーマート(札幌)も売り上げは増えているという。
各社とも、従来の中華まんとは趣の異なる新商品を投入していることも追い風。セブン-イレブンは、一月下旬にバレンタイン商戦用に投入した「とろけるベルギーチョコまん」が「『あったかスイーツ』として人気を集め、売り上げを押し上げている」と話す。
月に一商品は入れ替えているというローソンは前年比5%増。同社は一月中旬に女性や中高年層をターゲットにひと回り小さな「ミニまん」四種類を発売。国産のカボチャや紫イモを使ったスイーツ商品で、「低温と新商品の相乗効果」と分析する。
一方、各社が扱う中華まんの中には、中国で製造したり、中国産食材を含むものもあるというが、各社とも「ギョーザ問題の影響は特に見られない」と口をそろえている。
(北海道新聞より引用)
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