2008年2月26日火曜日

道内の中華まんが好調 ギョーザ事件でも厳冬で コンビニほくほく

この冬、道内のコンビニエンスストアで「中華まんじゅう」が売れている。いつもは秋から初冬にかけてが販売のピークと言われるが、例年にない寒さが続いているためか好調は持続、暖冬だった昨年と比べ各社とも軒並み売り上げがアップしている。中国製冷凍ギョーザ中毒事件のあおりで、横浜中華街などは中華まんの屋台が打撃を受けたと伝えられるが、寒い北国では無縁のようだ。
 札幌市北区のローソンで昼食に肉まんを購入した同区の女性会社員(25)は「月に十回以上は食べる。小腹がすいた時や、一品おかずに加える時に便利」と中華まんの魅力を語る。今冬は、冷え込んだ朝に札幌市内の市電乗り場で、待ち時間に湯気の立つ中華まんをほおばる女性会社員の姿も。
 コンビニ各社によると、中華まんは毎年新商品を投入するなど冬の看板商品だが、サンクスを展開するサークルKサンクス(東京)では特に今冬は道内の二百六店舗での販売が好調。売り上げは前年比一割増といい、「二月はいつもなら販売が落ち込んでくる時期なのに」と驚きを隠さない。
 セブン-イレブン・ジャパン(同)も道内店舗の一月の売り上げは、前年比一-二割増。同社は「低温が続くと横ばいになる商品だったが、おでんよりも気軽に食べられ、ファストフード的な感覚が浸透してきた」と分析する。北海道ファミリーマート(札幌)も売り上げは増えているという。
 各社とも、従来の中華まんとは趣の異なる新商品を投入していることも追い風。セブン-イレブンは、一月下旬にバレンタイン商戦用に投入した「とろけるベルギーチョコまん」が「『あったかスイーツ』として人気を集め、売り上げを押し上げている」と話す。
 月に一商品は入れ替えているというローソンは前年比5%増。同社は一月中旬に女性や中高年層をターゲットにひと回り小さな「ミニまん」四種類を発売。国産のカボチャや紫イモを使ったスイーツ商品で、「低温と新商品の相乗効果」と分析する。
 一方、各社が扱う中華まんの中には、中国で製造したり、中国産食材を含むものもあるというが、各社とも「ギョーザ問題の影響は特に見られない」と口をそろえている。

(北海道新聞より引用)

2008年2月21日木曜日

道内都市部も救急体制に危機 医師不足で輪番制、窮地に

道内の都市部で医師不足を背景に救急医療体制が危機にひんしている。函館や帯広では、夜間休日に重症患者を交代で受け入れる二次救急病院が「輪番制」を維持できず、診療科によっては救急当番がない「空白日」が生じかねない状況になっている。道は二次救急病院の負担軽減に向け、地域の開業医が夜間休日診療を拡大するよう新年度予算で支援する方針だ。
 「このままでは四月からの夜間救急に穴があく」。十八日夜、函館市内で開かれた地域の救急体制を協議する会合。終了後、函館市医師会幹部は危機感をにじませた。
 函館市を含む二市七町は、夜間休日に入院や手術が必要な重症患者を、市内九病院が月一-十回の当番日を決め受け入れてきた。しかし、今年に入って二病院が医師の退職などを理由に、救急当番の日数削減を決定。会合では残り七病院が月四日程度となる削減分を穴埋めする案について協議したが、負担が増える病院から慎重論が出され結論は持ち越した。「当番を肩代わりすればパンクしかねない」。ある病院関係者は打ち明けた。
 帯広でも輪番制を担ってきた市内三病院のうち、二病院で整形外科医が確保できない事態になっている。四月以降、骨折などの重症患者に対応できない可能性があり、他の病院に輪番に加わってもらうよう協議中だ。
 「医師不足の上、都市部の病院に患者が集まる傾向が強く、札幌でさえ救急は綱渡り。救急医療機関の減少も響いている」と北海道医師会の目黒順一常任理事は訴える。
 入院患者などを受け入れる「救急告示医療機関」として知事から認定を受けているのは一日現在、道内で二百七十七施設。医師不足などでこの一年間に十五施設も減った。
 年間約百二十件の救急搬送を受け入れていた渡島管内森町の新都市砂原病院は、昨年夏に告示を返上。関係者は「夜間の急患に対応するには、放射線技師や看護師の確保も必要。赤字も負担となりやっていけなかった」と話す。上川管内上川町立病院も医師不足で、昨年秋に告示を返上した。
 救急体制の危機的状況の背景には軽症患者が、二次や三次の病院に流れていることもある。軽症患者は本来、道内各自治体が設置する休日夜間急病センターや開業医が交代で担う当番医が受け入れることになっている。このため道は、新年度予算で当番医への補助を増額し、一次救急の受け入れ先を増やすことで救急患者の集中を緩和したい考え。道医療政策課は「症状が軽い時は日中の受診や一次救急の利用など、住民も協力してほしい」と呼びかけている。

(北海道新聞より引用)

2008年2月15日金曜日

子供救おう、ペットボトルのキャップ集め 益金、途上国でワクチンに

レラカムイ北海道を運営するファンタジア・エンタテインメント(札幌)は昨年12月からファンの協力でペットボトルのキャップを集め、海外の恵まれない子供たちにポリオワクチンを送る社会貢献活動をしている。観客が持ち寄ったキャップを試合会場で回収し、その売却益を購入資金にする取り組み。キャップ800個がワクチン1人分(20円)に相当し、今月12日までに60人分となる約4万8000個が集まった。(根本 剛)  かつて子育て支援事業に携わっていた同社の水沢佳寿子社長が「将来を担う子供たちに向けた活動を」と発案。昨年12月8日の三菱電機戦から札幌月寒アルファコートドームに回収箱を設置した。  今月9日に同ドームで行われたアイシン戦。会場にはキャップを詰めたビニール袋を持参するファンの姿が目立った。  この日は同社が、キャップ50個以上を持参すると2月29日のパナソニック戦(同ドーム)のチケットと交換する「エコカムイプロジェクト」を企画。試合前には佐藤濯主将がファンと握手をしながらキャップを受け取り、同日だけで382人が持ち寄った計2万1948個を回収した。  夫や子供の協力で400個を集めた札幌市の主婦竹田千恵子さん(38)は「資源ごみとして出しているペットボトルのキャップがワクチンの購入資金になると知り良いことだなと思った」と話した。  回収したキャップはシーズン終了後、エコキャップ推進協会(横浜市)に送られ、リサイクル業者に売却。益金が日赤などを通じて発展途上国のワクチン購入資金にあてられる。今回のプロジェクトに一役買った佐藤主将は「このような活動をレラカムイから発信して、他のチームも恵まれない子供たちのためのチャリティーなどをやってくれるようになるといい」と語った。  レラカムイファンには子供が多い。環境改善や世界の子供たちの救済につながる活動の大切さを知ってもらう狙いがあり、キャップ回収は来季以降も続ける。水沢社長は「今後もスポーツを通じて子供たちの心を育てたり、学べる機会をつくっていきたい」と話している。

(北海道新聞より引用)

2008年2月9日土曜日

花の間にふわふわ綿毛 「砂漠のバラ」アデニウムが札幌の民家で結実

札幌市東区の無職阿部金雄さん(73)が自宅で育てているアフリカ原産のアデニウムの実がはじけ、種をつけたふわふわの綿毛が、鮮やかなピンクの花の間から顔をのぞかせている。
 アデニウムはキョウチクトウ科の低木で「砂漠のバラ」と呼ばれる。北大植物園によると、寒さに弱いため、道内では花を咲かせることはあっても実を結ぶことは珍しいという。
 阿部さんは二十年ほど前に買った苗木を、日当たりの良い室内で育ててきた。アデニウムは高さ二メートルほどに成長。毎年花をつけてきたが、今年は初めて実が一つなり、膨らんだ実は今月五日に、いっきにはじけた。
 四十五年前に通りがかったビニールハウスでアデニウムの花を見かけ、その魅力に取り付かれたという阿部さん。「わが子のように育ててきたかいがある」と「努力の結実」を喜んでいる。

(北海道新聞より引用)

2008年2月3日日曜日

石屋製菓 “ガラス張り”で再出発 白い恋人パーク 社長ら出迎え

石屋製菓(札幌、島田俊平社長)は三十一日、看板商品「白い恋人」の賞味期限改ざんなどの不祥事発覚を受けて昨年八月から営業を停止していた札幌市西区宮の沢の観光施設「白い恋人パーク」の営業を全面再開した。
 白い恋人パークは本社工場に併設され、製造ラインの見学やケーキビュッフェなどの飲食が楽しめる。午前九時の開園と同時に待ちわびた観光客らが次々と入園し、島田社長らの出迎えを受けた。島田社長は引き続き、「苦い経験を教訓として、より楽しいパークの運営に努めたい」とあいさつした。
 園内の売店では、同日に販売再開されたミルフィーユ菓子「美冬」や、チョコレートなどが並んだほか、昨年十一月に先行して販売再開された「白い恋人」をまとめ買いする人の姿も見られた。
 衛生管理体制改善の要となる「商品検査室」の作業ぶりもガラス越しに見学でき、入園者らは説明パネルなどに見入っていた。

(北海道新聞より引用)