札幌農学校(現北大)の初代教頭クラーク博士が北海道を離れてから百三十年になるのを記念したイベント「若者と歴史研究者からのメッセージ」が八日、恵庭市民会館で開かれた。市立恵み野中学校演劇部による創作劇などが披露され、市民六十人が博士の教えや生涯を学んだ。
恵庭市内の郷土史愛好家らでつくる「クラーク博士さようなら130周年フェスタ実行委員会」の主催。博士は恵庭と北広島の市境の島松沢地区で一八七七年(明治十年)四月、見送りの学生に有名な「少年よ大志を抱け」の言葉を残し、北海道を後にしたとされる。
恵み野中演劇部の劇は現代の女性三人が札幌の羊ケ丘展望台のクラーク博士像に残された謎の言葉によって、当時の札幌農学校にタイムスリップし、博士の授業を見学する設定。博士が学生に土の質に応じて植物を植えるように指示したり、学校の細かい規則を廃して「紳士たれ」と指導したりする様子を演じ、教育者としての博士の功績を紹介した。
また、元恵庭市立図書館長の林嘉男氏が島松沢地区の歴史について講演し、市内の恵庭中と恵明中の生徒が博士の一生について調べた結果を発表した。
実行委は四月に北広島市民有志との共催で、島松沢地区で博士が学生と別れた当時を再現したパレードを実施しており、今回のイベントはその第二弾。八月には第三弾として、北広島市民有志が同市島松の旧島松駅逓所で関連の野外劇上演を予定している
(北海道新聞より引用)
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