スコア以上の完敗だった。PKをシジクレイが外した幸運はあったが、それを除いても4、5点は取られてもおかしくなく、「前半は今シーズンで一番悪かった。負けは妥当な結果」と指揮官も嘆いた。 札幌がやりたいことを、京都にされてしまった。京都はシンプルに裏を狙い、こぼれ球を拾って2次攻撃、という戦術を序盤から徹底した。開始早々に柳沢が浮き球のパスに反応し、高木が飛び出したところでループシュート。幸い枠を外れたが、それ以降、FWの速さを恐れて札幌のDFラインがずるずる下がり始めた。 FWとの距離が間延びしてしまいセカンドボールをことごとく拾われる悪循環。前半20分、アタリバにミドルシュートを決められた。ペースを完全に握られた札幌にとって、失点は当然だった。これで連続失点試合も「10」となった。 シュート数も京都の20に対し札幌は4で前半は0。後半、クライトンを中盤に下げ、残り5分から柴田を前線に上げて点を取りにいったが、一度傾いた流れを変えるほどの効果はなかった。 これで10試合を終え2勝7敗1分けで勝ち点7。当然、三浦監督は「不満足」と語る。特に、同じ昇格組の京都や不調の新潟から勝ち点を奪えなかったのが痛い。 次節の東京V戦を控え、戦術の修正やメンバーの入れ替えなど何か手を打たないと、ずるずる負けを重ねることにもなりかねない。(福田講平)
(北海道新聞より引用)